YKK AP株式会社が発行する建築業界情報紙「メディアレポート」では、毎月様々な情報をお届け。「住宅トレンド」記事では国・行政・業界の動きや建築に関わる法改正などの情報をお伝えしています。その中で今回は「デジタル田園都市国家構想総合戦略が閣議決定」と題した記事をご紹介します。
今回ご紹介するのは「メディアレポート 2023.5」に掲載された記事です。冊子PDFは下記よりご覧ください。
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デジタル田園都市国家構想総合戦略が閣議決定
地方活性化の新たな取り組みが進む
「デジタル田園都市国家構想総合戦略」が閣議決定された。これまでの「まち・ひと・しごと創生総合戦略」に代わる5箇年計画で、デジタルの力を活用して地域活性化に取り組む。「デジタル田園都市国家構想基本方針」が示す取り組みの方向性に沿って、「全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会」の実現に向けた必要な施策やロードマップを示している。この総合戦略を踏まえ、それぞれの地域がその個性や魅力を生かす地域ビジョンを掲げた「地方版総合戦略」を策定する。
具体的な施策の方向性としては、①デジタルの力を活用した地方の社会的課題解決・魅力向上、②デジタル基盤整備、③デジタル人材の育成・確保、④誰一人取り残されないための取組-という4点を軸とし、これに則った具体的な評価指標(目標)も掲げた。
このなかで住宅産業の視点から注目されるのが「デジタルの力を活用した地方の社会的課題解決・魅力向上」だ。「地方に仕事をつくる」、「人の流れをつくる」、「結婚・出産・子育ての希望をかなえる」、「魅力的な地域をつくる」という4つの視点から取り組みを推進する。
なかでも「人の流れをつくる」では、「地方の移住・定住の推進」や「関係人口の創出・拡大等、二拠点居住等の推進」などをあげ、地方移住を支援し「地方と東京圏との転入・転出均衡(2027年度)」を目指す。また、デジタル技術を活用して地方創生に資するテレワークや副業・兼業による「転職なき移住」を推進する。
サテライトオフィスなどを設置した地方公共団体を2024年度までに1,000団体、2027年度までに1,200団体を掲げたほか、関係人口の創出・拡大に取り組む地方公共団体を2027年度までに1,200団体とした。