(前回の記事はこちら)戦後の焼け野原から、斬新な建築物のメッカにロッテルダムという街をご存知ですか?首都アムステルダムに次ぐオランダ第2の都市で、ヨーロッパ最大の港を持つ国際都市でもあります。アムステルダムが中世の街並みを残しているのに対し、第二次世界大戦で砲撃を受けたロッテルダムは、一度焼け野原のような状態になってしまいました。そのため、街の中心には歴史的な建物はほとんど残されていません。その代わり、オランダ国内では類を見ないほどの画期的な建築物が林立していることで知られています。戦争で荒廃した土地に、経済復興とともに「ダッチデザイン」と称される斬新なデザインの建築物がたてられたのです。今回は、そういったロッテルダムの建物をいくつかご紹介したいと思います。ロッテルダムの新しい顔「マルクトハル」ここ数年は、ロッテルダムの建築物といえばこの「マルクトハル」(Markthal/英語風に言うとマーケットホール)を挙げる人が多いのではないでしょうか。「マルクトハル」は、有名な建築家グループ「MVRDV」が手掛けた屋内フードマーケットです。2014年のオープン以来、多くの観光客や買い物に訪れる地元民で非常ににぎわっています。地階フロアは奥行140m、幅70m、高さは40m。約100の生鮮食料品店、15軒ほどの食料品店、その場でイートインできるレストランがあり、スーパーマーケットとその下に4階建ての地下駐車場もある巨大施設なのです。それだけに留まらず、このかまぼこ型のドームにはオフィスや一般の住居も設けられています。そんなに食が充実した場所に住めたら、毎日何を食べるか目移りしてしまいますね。そしてドーム部分には、印象的な天井画が描かれています。このアートワークから、マルクトハルを「現代の ..
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