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2024/07/29 17:00 - No.1414


第36回 設備編「エアコンについて(6)」


省エネのキホン
堤 太郎

2024/07/29 17:00 - No.1414

 
今回、当初はメーカーのカタログに記載されている数値を元に押さえておきたいポイントなどを取り上げ、「エアコンについて」シリーズを終了する予定でした。しかし、原稿締め切りの前日に相談を受けたクレーム案件に接し、猛暑を迎えているこの時期、どうしても取り上げたいと思い急遽、内容を入れ替えてお届けします。内容はエアコンだけでなく、今までのおさらいも含めた「省エネのキホン」的考察です。■「夏場のエアコンが効かない」 というクレームの中身まさに先日、外出先の会場の立ち話で表題の相談を受けました。相談者は「物件を設計・施工した会社」と「入居者」との間の(モデルとして使用された物件の入居を仲介した)立場にあり、今年入居した住まい手から「夏場もエアコン1台で快適だと聞いていたのに、室内が28℃も下回らず不快だ!」というクレームを受け、対応を迫られているとのことです。図面も無い状況ですが、口頭で聴き取りをしたところ、・施工会社は(特に断熱・気密面での)高性能住宅を提供することでも知られている広域展開の企業で、築年数から判断しても断熱グレードは等級6と7の中間前後、C値も0.2程度の性能はあると思われる・2階にLDK、1階に個室群という間取りで、「エアコンをいくら稼働させても、2階は暑く、逆に1階は寒いので快適ではない」というクレーム・問題の「夏用エアコン」は「LDKに面する開口が無い小屋裏ロフト」に設置され、そこから開口越しに廊下・階段ホールに向けて冷気を出しているらしいという内容でした。ここまで読まれた大半の方は、私と同様に「それは、あかんやろ……」と、つぶやいたはずです(実際のフレーズは各自の方言に翻訳ください)。とは言え、私も第32回の記事でお伝えしたように「エアコンが効かない」失敗もしてい ..
 
堤 太郎
一般社団法人 みんなの住宅研究所

一般社団法人 みんなの住宅研究所 代表理事/株式会社 M's構造設計所属。一級建築士、CASBEE戸建評価員、BISほか。1966年奈良県生まれ。1990年摂南大学工学部建築学科卒業。関西商圏のビルダーに27年勤務し、主に2x4工法(枠組壁工法)の戸建住宅設計に携わる。2013年にドイツのフライブルクをはじめとした各地の研究機関・企業等をツアー視察した後、ATC輸入住宅促進センター(大阪市)主催の省エネ住宅セミナーにて、企画のアドバイスやパネルディスカッションのコーディネーターとして複数参加。2018年にM’s構造設計に参加、「構造塾」講師や「省エネ塾」の主催、個別コンサルタント等を行っている。

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