住宅を製造する上でのプロセス管理を「施工管理」や「現場管理」、そして「工事管理」などと、様々な言葉で表現されます。
私自身は「監理」と「管理」という概念が全く違うことを理解しているので、「工事管理」という表現はできるだけ控えるようにしています。
そこで今回は、「工事の監理」と「工事の管理」の意味合いを混在させないよう、そしてお互いの大切な役割というものを絶対に見失わないためにも、本章でこれらの概念を整理し、ここでしっかりと学んで頂けたらと思います。
下記の図表を見てみましょう。
これは「野丁場工事」といわれる分野での管理体系となります。
いわゆるゼネコン等がこれにあたると思います。
設計者が描く設計図書を中心に発注者との請負契約内容をしっかりと製造物に反映させていくためにも、適切な工事監理を行う必要があるということなのです。
これは請負会社としての一番大切な役割です。
そして、現実的に多くの専門工事会社の力を借りながら設計図書通りに確実な施工を進めていくためにも施工者全体のマネジメントが必要となり、それが「施工管理」という役割となり、またその総責任者に当たる役割が現場監督という位置づけとなるのです。
上記の図表のフローのように、万一施工管理側で仮に納まらない箇所や詳細等の質疑は、工事監理者を通じて設計者に戻り、そして確実に是正しフィードバックされていく相互機能こそが元請けとして一番重要な工事監理の役割であることをここで認識しておきましょう。
では、下記の図表を見てみましょう!
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