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2025/04/25 12:00 - No.1482


第52回 地震被害が過去となる日は来るのか


「構造塾」佐藤実氏の『本当にヤバイ木構造の話 ~これからの木造住宅の耐震性能』
佐藤 実

2025/04/25 12:00 - No.1482

 


木造住宅の地震被害をなくすために

地震大国・日本では、数年おきに大地震が発生し、そのたびに木造住宅が大きな被害を受け続けています。

私が木造住宅業界で働き始めて数年が経った1995年、阪神・淡路大震災が発生しました。地震から2か月後、被害状況を視察するため神戸を訪れましたが、木造住宅の倒壊被害は想像をはるかに超えるものでした。

この惨状を目の当たりにし、「今後、木造住宅の倒壊被害をなくすためには、構造計算を行い、耐震性能を確保することが不可欠だ」と強く感じました。

当時も今も、木造住宅には構造計算の義務がありません。さらに、最低限の安全を確保する「仕様規定」でさえ、4号特例の誤解により適切に対応されていない現状があります。 その現実を前に、私は「このままでは木造住宅の倒壊被害は今後も繰り返されるだろう」と想像していました。

そして、残念ながら、その予想は現実となってしまいました。

木造住宅の倒壊被害は本当に防げないのか?
そんなことはありません。木造住宅の倒壊被害をなくす可能性は十分にあります。

 
佐藤 実
株式会社M's(エムズ)構造設計

1968年新潟県生まれ。1990年東北工業大学工学部建築学科卒業。㈱佐藤住建を経て、2006年㈱M’s構造設計設立、現在に至る。2010年東京大学大学院修了。2010年「構造塾」を設立、木質構造に関するセミナー、構造計算技術者育成講座を開催。著書に、最高に楽しい木構造入門(エクスナレッジ)、楽しく分かる!木構造入門(エクスナレッジ)がある。

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