今回のテーマは、施工不備の要因の中で最近急増傾向の課題である、「設計図書精度」といわれる内容です。
特に職人様や現場監督様としてご活躍の方は、このテーマを聞いていただくと、「そうなんだよね!」と実感される方が多いのではないでしょうか?
案外、設計当事者が気付かないという特徴も挙げられるのですが、やはり現場で住宅製造に携わる職人様を筆頭に、「非常に図面が見にくい!」「納まらない!」「情報が不明確だ!」などの、元請け側への設計精度に関する不満も年々増えているのが現状なのです。
では、製造現場で引き起る不備要因というものを探っていきましょう!
下記の図表をご参照ください。実は不備要因には4つの要因があると言われています。
この統計は、当社NEXT STAGEが2016年度での第三者監査物件を対象とした不備要因別の比率表です。
ご覧の通り、確かに職人による作業要因の比率は高いものの、それでも案外4割に満たない数値となっています。その中でも、現場監督不足やスキル不足による施工管理に関する段取りの影響が3割近く占めているのと同等の比率で、実は設計図書による起因が最近かなり目立ってきています。
では、なぜ設計図書による課題が最近急増しているのか?という理由を、是非ここから探って行きましょう!下記の図表をご参照ください。
設計部門に関する大きな環境課題として、現在4つの課題を抱えていると言われています。
今回のコラムでは、特に雇用上の人員確保上の課題や業務フロー上に関わる生産性の課題は少しおいておき、下段の工事監理課題と学習環境課題の2点に絞って紐解いていきたいと思います。
まず、工事監理の課題についてです。
工事監理は、設計監理と一体化することから、そもそもの工事監理責任(つまり、皿監)と言われる役割そのものの理解がされていないという根幹的な課題をここでしっかりと認識しなければなりません。
下記の図表をご参照ください!非常にわかりやすいですね。
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