■ 新省エネ基準菅総理の所信表明演説の中に、コロナ化への対応と並ぶように2050年までに日本も、カーボンニュートラルへの宣言がなされました。豪雨等の地球温暖化の現象とは、まったく別と思われていた新型ウィルスも、巡り巡ってやはり温暖化が原因ともいわれています。環境破壊によって野生動物のすみかが追われ、人と近づくことで新たな人への感染が起きるとか、永久凍土の中に潜んでいた未知のウィルスが活動を始めるとか、、、地球温暖化対策は、喫緊の問題です。そのカーボンニュートラルの命題に対して、住宅の省エネ化、つまり断熱性が語られています。断熱性を上げて、家庭生活に関するエネルギー消費量を低減させることは、カーボン排出の量を減らします。平成25年、平成28年と省エネ基準が制定され、推進されてきました。この間の省エネ基準にも、ちょっとした変更があります。たとえばQ値はUA値となり、C値の気密性は問われなくなりました。さらに、厳密な計算を必要としない仕様規定も設定されました。省エネ性能値の高い家を少数建てるより、最低限の基準住宅を多く建てる方が、国としての省エネ成果が上がると判断したのだと思います。省エネ対策がまるで腰くだけになったかのような声が、私の耳には多く聞かされました。たとえば、ドイツ並みの断熱性が必要だと熱く語られます。でも、正直いって内心、これで良い!と思っていました。■ 1人・1世帯あたりのエネルギー消費もちろん、少しでも住宅の省エネ性能を上げることが大切であり、地球環境に貢献することは間違いありません。でも、その労力とコストが、どれだけの価値を生み出そうとしているのかを、少しずつデータを掘り探ってみましょう。主なデータは、エネルギー白書の中にあります。(特記無きデータは、すべてエネル ..
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