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2017/06/14 09:21 - No.112


第10回 実績報告書の作成ポイント② 同アングルで施工前と施工後を鮮明に撮る


ゼロから学ぶ ZEHの教科書
大菅 力

2017/06/14 09:21 - No.112

 
前回に続き、竣工後に提出する「補助事業実績報告書」のポイントとなる点をまとめていく。今回は現場で工事記録写真を撮る際の注意点だ。前回述べたように、「補助事業実績報告書」の作成においては、提出した申請書通りの設計で正しく施工されたことを証明するために、その部位の全体の写真と部分の写真が求められる。断熱部位に関しては、断熱材が見える状態で撮影する必要がある。また、開口部に関しては、補助対象となるすべての窓を撮影する必要がある。なお、セルロースファイバーや現場発泡ウレタンなどの責任施工の場合、部材の全景写真や梱包材や原液容器に貼り付けられた製品ラベルなどの撮影も必要になる。その代わりに、出荷証明書は求められない。施工部位の全体の写真と厚みなどを示す部分の写真が求められる■交付番号をはっきり写す上述の撮影に際しては、施工部位(断熱部位であれば天井や壁、床など)と現場名、撮影日、SIIが発行した交付決定番号を書いたボードなどを施工部位の近くにセットし、記載内容が分かるように写し込むようにする。文字が判読できない不鮮明な写真は、提出書類として認められないので注意が必要だ。なかでも交付決定番号をはっきりと写すことは重要だ。この番号は交付決定前に施工したものではないことを証明するためのものだからだ。このように写真にある程度の鮮明さを求められることを考えると、スマートフォンよりも、コンパクトデジカメ程度は用いたほうが確実なようだ。撮影部位は多岐にわたるので、「自撮り棒」のような器具にパネルを取り付けると撮影しやすい■SIIシールが確認できるようにこのように、「補助事業実績報告書」では判読性が強く求められるので、撮影時には現場の明るさにも注意が必要だ。夕刻など日が落ちたあとの現場だと、明るさが足り ..
 
大菅 力
フリーランス

1967年東京生まれ。早稲田大学第二文学部中退後、木材業界雑誌の出版社を経て1994年株式会社建築知識(現 株式会社エクスナレッジ)入社。月刊「建築知識」、季刊「iA」などの建築、インテリア専門誌の編集長を務める。2010年退社。 現在フリーランスとして、季刊「リノベーションジャーナル」(新建新聞社刊)の編集長を務める。主な著作に「リフォーム 見積り+工事管理マニュアル」(建築資料研究社)、「世界で一番やさしい仕上材(内装編)」(エクスナレッジ)、「心地よい住まいの間取りがわかる本」(エクスナレッジ)などがある。

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