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2021/03/19 08:08 - No.1027


第33回 フィンランド住宅のインテリアトレンド|ハウジングフェア2020(その2)


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北欧住宅事情(フィンランドから)
大村 裕子

2021/03/19 08:08 - No.1027

 
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©Olli Berg


フィンランド、ヘルシンキ在住の大村裕子です。フィンランドの建築について住宅を中心に、建築士の視点でレポートしていきます。
前回の記事はこちら


インテリアトレンド3  ハーモニー 

色のハーモニーが各住宅で見られます。壁や天井の仕上げ、テキスタイルなどに柔らかな色調、淡く、白っぽい色調が見られ、安らぎをもたらしています。


photo: Olli Berg

ソファ、ラグ、ソファテーブルの色がなじんでいくように感じられるリビングルーム。


photo: Olli Berg

ホワイトとベージュ系でまとめられた子供部屋。

 
photo: Olli Berg


photo: Olli Berg


インテリアトレンド4  見せる階段

階段がインテリアの重要な要素となっています。階段は単に違う階に移動するという機能的なものだけではありません。


photo: Olli Berg

2階建ての住宅。玄関から入るとまず階段が目を引きます。インテリアの中心になっています。透明な手すり壁で軽さを感じますが、存在感があります。


photo: Olli Berg


photo: Olli Berg

こちらの3階建の住宅では、階段が全ての階でインテリアの重要な役目を果たしています。


インテリアトレンド5 軽くて移動できるフレキシブルな家具

以前は大きなL字型のソファや大きなダイニングテーブルが主流でしたが、今年は目に見えて軽量化が進んでいます。移動できたり、変更できることがポイントになってきています。


photo: Olli Berg

小さめの円形のダイニングテーブル。


photo: Olli Berg

ソファもダイニングテーブルも以前のように大きいものではなく。小さめになっています。ソファーテーブルには、高さの違う小さなものを2つ使っています。


インテリアトレンド6  暖炉やバスタブは減少傾向。サウナデザインは重視。

フィンランドでは日本に比べて暖炉をよく見かけます。

またサウナはほとんどの戸建住宅にあります。バスタブは日本に比べてあまり一般的ではありません。実はサウナはフィンランド語です。普段はシャワーで、週に数回サウナに入るという人が多いようです。

 
photo: Olli Berg

こちらは一般的な住宅サウナ。このように壁、天井、ベンチともに木を使用するのが普通です。大きさは1.6m四方くらいです。右側にあるのが、サウナストーブ。バケツに水を汲んで、ひしゃくでサウナストーブに水をかけて水蒸気を楽しみます。私は日本ではサウナは好きではありませんでしたが、この水蒸気のおかげですっかりサウナファンです。

今年は暖炉やバスタブは確実に減り、サウナも小さめになってきています。その分日常的に使用する部屋にスペースを多く割くようになっています。

それでもサウナはインテリアデザインの重要なポイントとなっています。各住宅でベンチの色、壁の色、サウナストーブのデザインなどが違っていて、毎年見るたびに新しさを感じます。一般的なサウナと比べると工夫が凝らされているのがわかると思います。

photo: Olli Berg

かなり広めのサウナ。壁、天井、床の仕上げは石と木を組み合わせています。


photo: Olli Berg

壁と天井には木を使用して、色を塗り分けているのがいるのがポイント。四角を意識したインテリア。サウナストーブも四角。

 
photo: Olli Berg

サウナのベンチは明るい色の木が多いですが、ここでは濃い茶色が使われています。グレーの壁は珍しいです。

多くのフィンランド人にとって、バスタブや暖炉はなくても構わないのですが、サウナは欠かせないのです。

次回も引き続きハウジングフェアでのインテリアトレンドをレポートします。

お楽しみに。






 
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大村 裕子
Leppänen Architects

フィンランド、ヘルシンキ在住。一級建築士。 1996年北海道大学工学部建築工学科卒業。スウェーデンハウス株式会社で16年設計に携わる。主に北海道、千葉、東京にて202邸の注文住宅、別荘、店舗等を設計。 その後スウェーデン、フィンランドにて設計事務所にて住宅を設計。フィンランドの北欧建築視察専門の旅行会社を経て、現在はフィンランドの設計事務所Leppänen Architectsに在籍。

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