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2021/12/14 07:30 - No.1129


第37回 フィンランド住宅のトレンド ハウジングフェア2021(その1)~シニア夫婦が住む住宅


北欧住宅事情(フィンランドから)
大村 裕子

2021/12/14 07:30 - No.1129

 

フィンランド、ヘルシンキ在住の大村裕子です。フィンランドの建築について住宅を中心に、建築士の視点でレポートしていきます。 

今回はフィンランドの最新の住宅が見学できる、ハウジングフェアです。

▼前回の記事はこちら
フィンランドの夏の定番!都会と田舎の二拠点生活(デュアルライフ)


ハウジングフェアとは


© Olli Berg

2021年7月9日-8月8日、フィンランドのロフヤ(Lohja)でハウジングフェアが開催されました。ハウジングフェアとは大規模な住宅博覧会で、年に一度フィンランド各地で場所を替えて開催されています。ロフヤはヘルシンキから西へ約60kmにある、人口約5万人の町です。

日本の住宅展示場に似ているのですが、一般公開される期間は夏の1ヵ月のみで、ハウジングフェア終了後、入居者はすぐに移り住みます。ほとんどの住宅では、すでに住む家族が決まっています。展示用の会場ではなく実際住む住宅地で、公園等も整備されます。

フィンランドには新築住宅が日本より少なく、いつでも見学できる住宅展示場というのがありません。ですので、ハウジングフェアは1度に多くの住宅を見ることができ、新しいトレンドを見学する絶好のチャンスです。

住宅を見学できるのはもちろん、インテリア、住宅設備、家具、物置、ガーデニングなどのブースもあり、住宅に関する情報が1度に得られるイベントです。フィンランド人の大人の98%が知っているというデータもあります。

公式サイトはこちらから(フィンランド語):
https://www.asuntomessut.fi/
※一部ですが英語の情報はこちらから : http://asuntomessut.fi/english/what-is-a-housing-fair/  


【出典】https://www.asuntomessut.fi/vuosien-varrelta/lohja-2021/tapahtuman-tiedot#Aukioloajat%20ja%20tulo-ohjeet

上は会場案内図です。2021年のハウジングフェアは全部で28戸でした。この28戸の中から、特に印象に残った住宅をご紹介していきます。


◆シニア夫婦が住む住宅(No.10)


© Olli Berg

こちらは会場案内図10の場所に建つ、シニア夫婦二人とゲストのための家です。オーナーのヤンネ(Janne)さんが、住宅を案内してくださいました。
 
大村 裕子
Leppänen Architects

フィンランド、ヘルシンキ在住。一級建築士。 1996年北海道大学工学部建築工学科卒業。スウェーデンハウス株式会社で16年設計に携わる。主に北海道、千葉、東京にて202邸の注文住宅、別荘、店舗等を設計。 その後スウェーデン、フィンランドにて設計事務所にて住宅を設計。フィンランドの北欧建築視察専門の旅行会社を経て、現在はフィンランドの設計事務所Leppänen Architectsに在籍。

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