フィンランド、ヘルシンキ在住の大村裕子です。フィンランドの建築について住宅を中心に、建築士の視点でレポートしていきます。
今回はフィンランドの最新の住宅が見学できる、ハウジングフェアです。
▼前回の記事はこちら▼
フィンランドの夏の定番!都会と田舎の二拠点生活(デュアルライフ)
◆ハウジングフェアとは
© Olli Berg
2021年7月9日-8月8日、フィンランドのロフヤ(Lohja)でハウジングフェアが開催されました。ハウジングフェアとは大規模な住宅博覧会で、年に一度フィンランド各地で場所を替えて開催されています。ロフヤはヘルシンキから西へ約60kmにある、人口約5万人の町です。
日本の住宅展示場に似ているのですが、一般公開される期間は夏の1ヵ月のみで、ハウジングフェア終了後、入居者はすぐに移り住みます。ほとんどの住宅では、すでに住む家族が決まっています。展示用の会場ではなく実際住む住宅地で、公園等も整備されます。
フィンランドには新築住宅が日本より少なく、いつでも見学できる住宅展示場というのがありません。ですので、ハウジングフェアは1度に多くの住宅を見ることができ、新しいトレンドを見学する絶好のチャンスです。
住宅を見学できるのはもちろん、インテリア、住宅設備、家具、物置、ガーデニングなどのブースもあり、住宅に関する情報が1度に得られるイベントです。フィンランド人の大人の98%が知っているというデータもあります。
公式サイトはこちらから(フィンランド語): https://www.asuntomessut.fi/
※一部ですが英語の情報はこちらから : http://asuntomessut.fi/english/what-is-a-housing-fair/
【出典】https://www.asuntomessut.fi/vuosien-varrelta/lohja-2021/tapahtuman-tiedot#Aukioloajat%20ja%20tulo-ohjeet
上は会場案内図です。2021年のハウジングフェアは全部で28戸でした。この28戸の中から、特に印象に残った住宅をご紹介していきます。
◆シニア夫婦が住む住宅(No.10)
© Olli Berg
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