フィンランドのヘルシンキ在住の大村裕子です。
フィンランドの建築について住宅を中心に、建築士の視点でレポートしていきます。自分で建てて自分で住む。そしてまた建てる。今回は自分で家を建て、そして自分で住んでいるフィンランド人を紹介します。彼の名前はマルックさん、35年間住宅を建て続けているプロの大工さんです。フィンランドの首都ヘルシンキから電車で約1時間のラハティという都市に住んでいます。大工さんが自邸を建てるのは、それほど珍しくはないかもしれません。ところがマルックさんは自分で建てた家が完成すると、またさらに自分の新しい家を建て始めます。そしてその新しい家が完成すると、それまで住んでいた家を売却して引っ越します。
マルックさんは自宅を一人で建てることをメインの仕事としています。仲間に手伝ってもらうこともありますが、マルックさんは電気工事や給排水工事も自分でやることができます。そしてこちらが落ち着いているときには、他の現場で大工として一時雇用してもらうことで生計を立てています。5邸目の自宅マルックさんが現在住んでいる家は、自分で建てた5邸目の家になります。地上1階、地下1階の木造住宅です。すぐ裏には4邸目の家があり、以前はその家に住んでいました。窓は4重ガラスを使用しています。省エネルギーの進んでいるフィンランドでも、4枚はなかなかありません。リビングルームです。スキップフロアになっていて、ダイニングとキッチンよりやや高くなっています。またロフトもあり、天井が高く空間に広がりを感じます。リビングルームには薪ストーブがあります。床暖房があるので、いつも使うわけではないのですが、オーブンがあってピザやパンを焼くこともできます。上部がオーブンの扉、下部が薪を入れる扉 ..
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