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2017/11/20 09:18 - No.153


第2回  そして誰が勝ったのかー住宅シェア分析から見えること


がんばれ!地域の工務店(工務店とエリアマーケティング)
石川 新治

2017/11/20 09:18 - No.153

 
住宅瑕疵担保履行法第166回通常国会において、「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」が成立・公布されました。平成19年第66号の法律で、一般にいう「住宅瑕疵担保履行法」です。住宅を取得する人の利益の守るため、新築住宅を供給する会社は、住宅の主要構造部分の瑕疵について、10年間の瑕疵担保責任を負うことが定められました。これによって、すべての新築住宅について、供託金もしくは保険で瑕疵を解決できるよう準備をしなければなりません。 と、すでに成立してから10年以上も経つ、聞き古された法律の話をしたいわけではありません。それよりも、この法律ができたことによって、なかなか見えにくかった住宅業界の地図が見えるようになりました。その地図とは、住宅会社の数と建築棟数のシェアのことです。単純に建設数のシェアが高ければ、その会社が国民の支持を得ているということです。候補者が限られた選挙よりも、よほど公平な評価が表れています。 誰が市場を握っているのか? その結果の情報は、すぐにも一般紙で書かれる当時のニュースになりました。「日本で建てられている住宅の4割強は、全体のわずか0.1%の大手住宅メーカーが建てている」というものです。さらには、「全体の約10%にあたる、年間100戸以上建てている企業によって、約6割の住宅が建てられている」とも書かれました。なるほど、このシェア地図は間違いないでしょう。逆に読めば、日本の住宅会社の90%にあたる年間10戸以下の工務店は、すべて足しても16%ほどの家しか建てていません。自動車・家電・酒類・飲料・印刷など、他のさまざまな業界を考えても、こうした業界の構成はそれなりにイメージできてしまいます。しかし、この公表数字を鵜呑みにするのは早計です。それは、新築住 ..
 
石川 新治
一社)住まい文化研究会

明治大学工学部建築学科卒業。1981年ミサワホーム株式会社に入社。技術部設計から販社営業を経て、宣伝部マネージャーとして企画広報活動全般を経験。2007年、MISAWAinternational株式会社にて200年住宅「HABITA」を展開する。住宅の工法、技術、営業、マーケティング、商品化、デザイン、広報、住まい文化など、全般に精通。現在、一般社団法人住まい文化研究会代表理事として、機関紙「おうちのはなし」を発行し、全国の地域工務店の活動を支援している。主な著作に、「おうちのはなし」(経済界)、「地震に強い家づくりの教科書」(ダイアプレス)がある。

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