空き家問題から とにかく、空き家率13.5%は大問題となっています。 家が余っていることも間違いないでしょう。 一般的な経済理論を当てはめ、需要と供給を考えても、新築住宅着工数が大きく減ることに異論を持つ人はいないと思います。実質、半世紀ほどの歴史の中で見れば、大きな減少の流れの中にあり、世界各国の住宅市場を見ても、日本の新築住宅数が多いことを指摘する人は多数派です。 私自身も、異論はありません。また、それで良いとも思っています。 そういいながら、貸家の着工数は前年比で10%以上の伸びを示しています。空き家問題とか住まい手の需要とか、短いスパンの中では関係がないのです。まぁ、前年度比というのがあてにならないといえば、その通りです。商売にして儲かると思えばそれを事業にする人がいて、損得で納得できれば建てる人がいます。その計算の一端には、基本的には資産家の相続税や所得税への対処があります。 こうして新しいアパートが建てられると、既存の貸家の入居率は低下します。現実に、国土交通省のデータから、貸家住宅の空き家率を推計してみると25%にもなりました。そしてまた、入居率を上げるために新しいアパートの提案をするので、アパートという市場での事業者は尽きることなく事業が成り立ちます。アパートの建設は、地域の工務店も手掛けておかなければ損をします。 既存住宅の流通 一方、家が余っているのであれば、必然的に既存住宅の流通は多くなるはずです。2016年には、マンション市場で新築と流通数の逆転が初めて起こりました。マンションはリノベーションをすれば、新築同様に暮らせることがようやく浸透してきました。同様のことが、時間はかかるかもしれませんが、戸建て住宅でもいずれ起こることでしょう。 たとえば、今の子 ..
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