今が稼ぎ時の住宅 近年になって空き家率が問題になっています。人口が減っていることも含めて、家は余っているということです。単純に、家が余れば建てる必要性は少なくなります。 ところが逆に、住宅着工数は増加傾向にあります。要は、空き家問題は住宅着工にはあまり関係がないということです。では、何が大きな影響を与えているのでしょうか。低金利によって家が建てやすくなっていることは、その理由のひとつと考えられます。 ところで増加傾向にある住宅着工の中で、もっとも増えているのは賃貸住宅です。これも不思議と思いませんか。家が余っているのであれば、借り手が有利になって、賃貸市場から減ってもおかしくないと思えます。でも、現実は違います。
賃貸住宅市場に関しては、低金利に加えて2015年に改定された相続税の影響が大きいと考えられます。賃貸住宅を建てるのは、基本的には土地などを所有している資産家です。2015年の税制で、相続税評価が厳しくなったので、資産家の賃貸住宅ニーズにより市場が活性化しているのです。
もし、地域の工務店も、賃貸住宅を手がけているのであれば、今が稼ぎ時のはずです。しかし残念ながら、賃貸住宅市場は税制の営業が上手い大手メーカーが市場を握っています。ところが、この相続税制の改定は、知れば知るほど戸建て住宅にも大きな影響を与える税制でもあります。知っておかなければ、商売にならないほど大切な税制なのです。 相続税が与える影響 相続税の基準は、毎年元日を基点に定められています。そして相続税の申告は、相続が発生した日から10ヶ月以内に行わなければなりません。つまり、年間の統計データは10月までの申告を分析して、毎年12月に相続税の申告状況が発表されます。
相続税が改定されて ..
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