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2018/11/16 10:12 - No.299


第18回 どんな工務店が頼りになるのか? ──お客様の心理から考える工務店業③


がんばれ!地域の工務店(工務店とエリアマーケティング)
石川 新治

2018/11/16 10:12 - No.299

 
『どんな工務店が頼りになるのか? ──お客様の心理から考える工務店業』シリーズの第3回です。(前回記事はこちら)基本となる情動、『恐怖システム』人だけではなく、動物まで共通しているという脳内活動のしくみ『情動システム』を、工務店の活動に活かすためには、それなりに理解が必要です。そして、知れば知るほど、活動に活かせることがわかってくると思います。その『情動システム』の中でも、もっとも基本となるのは『恐怖システム』です。まずはここから、理解して行きましょう。動物の行動を見ていても、人間の感情と似たようなしぐさを感じる時があります。怒っている時は明確で、まさに動物にも喜怒哀楽があるように思えます。しかし残念ながら言葉を話せない動物は、何を考えて感情を表現しているかわかりません。ただ、人間と同じような感情に近いものが存在していることだけは確かです。この脳内活動のしくみを研究していた時に、最初に発見されたのが『恐怖システム』でした。そして感情ではなく、情動と名付けられたのです。大脳海馬は主に記憶に関与していますが、情動に関係しているのは偏桃体にあることが解りました。多くの動物にとって、天敵から身を守るためには、警戒を怠ることはできませんので「恐怖」を感じることは、生存のために必要な共通した仕組みです。そして「恐怖」を感じている間は、決して幸せな気分にはなれません。人間が肉を得るためには、どこかで家畜を屠殺場に連れて行かなくてはなりません。その時に少しでも「恐怖」を感じないようにしてあげるのが情けであり、動物行動学者の研究のテーマにもなります。穏やかな「恐怖」この『恐怖システム』を、「怖い」と訳さずに「怪しい?」と訳すのには意味があります。それは『恐怖システム』にも穏やかな形の恐怖があるか ..
 
石川 新治
一社)住まい文化研究会

明治大学工学部建築学科卒業。1981年ミサワホーム株式会社に入社。技術部設計から販社営業を経て、宣伝部マネージャーとして企画広報活動全般を経験。2007年、MISAWAinternational株式会社にて200年住宅「HABITA」を展開する。住宅の工法、技術、営業、マーケティング、商品化、デザイン、広報、住まい文化など、全般に精通。現在、一般社団法人住まい文化研究会代表理事として、機関紙「おうちのはなし」を発行し、全国の地域工務店の活動を支援している。主な著作に、「おうちのはなし」(経済界)、「地震に強い家づくりの教科書」(ダイアプレス)がある。

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