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2020/01/21 10:20 - No.693


第2回 「フレームプラス」の施工


開放性に配慮した【幼稚園の耐震改修】
大菅 力

2020/01/21 10:20 - No.693

 
(前回記事はこちら)今回は「フレームプラス」にフォーカスし、既存の梁との取り合いや柱脚部の納まりなどについて紹介する。「フレームプラス」は木造の耐震改修工法として開発されており、施工マニュアルもその前提でまとめられている。これまで鉄骨造への適用事例はなかったため、設計を担当したクライン建築研究所代表取締役の岡本直氏は、新たに鉄骨造を対象とした施工方法を検討した 。対象の梁が木造でなく、鉄骨の場合、「フレームプラス」を直接接合することができない。そこで、今回は平屋で「フレームプラス」に伝達する水平力の大きさが過大とならないため、既存の鉄骨梁の側面に木製梁を固定し、その木製梁に対して「フレームプラス」を取り付ける方法をとった。木製梁と「フレームプラス」の納まりに関しても検討が必要だった。5園の建物は鉄骨梁が庇のなかに隠れており、鉄骨梁に添わせた木製梁に対して「フレームプラス」をボルトで固定する際の作業スペースが確保しづらい。5園とも庇の形状が異なるため、懐がせまい園舎では手探りでインパクトレンチを操ってボルトを固定せざるを得なかった。「フレームプラス」の梁と既存鉄骨梁の納まりの例(園によって異なる)軒天の一部を解体して「フレームプラス」を取り付ける梁の様子を確認「フレームプラス」を取り付ける部分の軒天を撤去木製梁を取り付けるための金物。貫通ボルトに木製梁を差し込んで固定する既存の鉄骨梁の下にコの字型の金物を取り付け、コの字部分に木製梁を嵌め込み、ボルトで固定木製梁の取り付け部分の詳細。この木製梁に「フレームプラス」を固定する「フレームプラス」の施工に際しては、 フレームの下部に基礎梁を新設し、アンカーで既存基礎と一体化する必要がある。基礎梁のコンクリート打設を先行させる方法と建て方 ..
 
大菅 力
フリーランス

1967年東京生まれ。早稲田大学第二文学部中退後、木材業界雑誌の出版社を経て1994年株式会社建築知識(現 株式会社エクスナレッジ)入社。月刊「建築知識」、季刊「iA」などの建築、インテリア専門誌の編集長を務める。2010年退社。 現在フリーランスとして、季刊「リノベーションジャーナル」(新建新聞社刊)の編集長を務める。主な著作に「リフォーム 見積り+工事管理マニュアル」(建築資料研究社)、「世界で一番やさしい仕上材(内装編)」(エクスナレッジ)、「心地よい住まいの間取りがわかる本」(エクスナレッジ)などがある。

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