YKK AP株式会社が発行する建築業界情報誌「メディアレポート」の「トピックス」では、住宅業界の最新情報、市場の動向・トレンドをご紹介しています。
今回はメディアレポート 2024年5月号に掲載された「22年の住宅リフォーム市場は過去最高4年連続の拡大で6兆8,600億円に」をお届けします。
22年の住宅リフォーム市場は過去最高
4年連続の拡大で6兆8,600億円に
(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターが公表した「住宅リフォーム市場規模」の推計によると、2022年のリフォーム市場規模は、過去最高の6兆8,600億円になったことが分かった。
この推計は、建築着工統計年報や家計調査年報、全国人口・世帯数・人口動態表などを基に、住宅の増築・改築工事費および設備などの修繕維持費を合計したもの。前年比で5.5%増加しており、4年連続で前年を上回った。
具体的な内訳は「増築・改築工事費」が4,100億円、「設備等の修繕維持費」が6兆4,500億円となっている。「増築・改築工事費」は前年より100億円減少したものの、「設備等の修繕維持費」が同3,700億円増加して全体を押し上げた。
都道府県別に見ると、市場規模が最も大きかったのは東京都の8,089億円。次いで大阪府5,345億円、神奈川県4,891億円、埼玉県3,824億円、愛知県3,578億円、千葉県3,346億円、北海道3,267億円、兵庫県3,142億円、福岡県2,596億円などと続く。首都圏や都市部に需要が集中していることが分かる。
また、今回の特徴として神奈川県と大阪府の順位が前年から逆転していることが挙げられる。前年は神奈川県が4,967億円で2位、大阪府が4,222億円で3位だったが、大阪府が大幅に伸長した。
一方、「広義のリフォーム市場規模」も6年連続で増加し、前年比5.6%増の8兆700億円と25年ぶりに8兆円を越えた。「広義のリフォーム市場規模」とは、住宅リフォーム市場規模に加え、住宅着工統計上「新設住宅」に計上される増築・改築工事、エアコンなどのリフォームに関連する家庭用耐久消費財、インテリア商品などの購入費を含んだ金額のことを指す。
都道府県別に見ると、1 位は東京都の9,437億円。以下、大阪府6,503億円、神奈川県5,841億円、埼玉県4,509億円、愛知県4,314億円、千葉県3,909億円、北海道3,782億円、兵庫県3,581億円、福岡県3,031億円などと続く。
なお、推計した市場規模には、分譲マンションの大規模修繕等、共用部分のリフォーム、賃貸住宅所有者による住宅リフォーム、外構などのエクステリア工事は含まれていない。
メディアレポート 2024年5月号
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