国土交通省が空家対策に関する市区町村の取り組み状況をまとめた。 総務省の「住宅・土地統計調査」によると、2018年の空家数は846万戸で、5年前の2013年の前回調査と比べて26万戸( 3.2%)の増加。総住戸数に占める空家の割合(空家率)は、13・6%と同0.1ポイント上昇し過去最高を更新した。空家数は一貫して増え続けており、社会的に大きな課題となっている。こうしたなか、国は2015年に「空家等対策に関する特別措置法(空家法)」を施行、自治体ごとに「空家等対策計画」を策定することや、周辺環境に悪影響を与える「特定空家」について自治体が所有者に対して措置・指導、助言、勧告、命令をできるようにした。 国交省によると、2018年度末時点で全国1741市区町村のうち約6割にあたる1051が「空家等対策計画」を策定済み。策定予定ありの約3割とあわせ約9割の自治体が何らかの対策を講じようとしている。2019年度末には策定済みが7割を超える見込みだ。 特定空家等に対する措置状況は、平成30年度までの合計で「助言・指導」が1万5586件、「勧告」が922件、「命令」が111件など。また、所有者に代わって行政が適正管理や解体を行う「行政代執行」は41件、所有者不明物件に対する「略式代執行」が124件となっている。「約6割の自治体が空家等対策計画を策定しているのは、空家に関する関心、危機感の高まり。最終手段として行政代執行に踏み切るケースもあり、放置空家に対する自治体の姿勢は一層厳しいものに代わってきている」と指摘している。 一方、国は税制面から放置空家の増加を抑制しようと、2016年度の税制改正で「空家の譲渡所得の3000万円特別控除」を新設した。同制度は、相続によって空家になった不動産を、 ..
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