札幌のリノベーション専門の工務店「アルティザン建築工房」新谷孝秀さんと設計事務所「アトリエ momo」の櫻井百子さんが、YKK APとコラボレーションして、通常よりも断熱性能と耐震性能を向上させる戸建リノベーションのプロジェクト、今回は第6回「断熱施工(壁)」がテーマです。(前回記事はこちら)家を建てることにかかるCO2の総量をマイナスにするとても厳しい基準「LCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)」。これに相当する断熱・気密性能を達成するためUA値0.18W/㎡・Kの断熱性能、C値0.7c㎡/㎡を実現した断熱手法を4回にわたって部位別に紹介します。まずは、今回の壁の断熱・気密の実寸模型の写真です。壁:PB t12.5、ポリフィルム t=0.2、グラスウールHR 16kg t=105、OSB合板 t9、スタイロフォームFG t=75+75、透湿防水シート、通気層、耐水PB t=9.5、防水シートリノベーションで気密性能を上げるのが難しい理由:「リノベーションの仕事をして、一番難しいのは気密を取ることです。断熱は断熱材を足せば性能値が出ますが、気密はそうはいきません。毎回きちんと施工し、さらに検査をして、その検査から対策を施して、目標値を達成します」と、性能向上リノベーションの達人のアルティザン建築工房の新谷社長もおっしゃるほどの鬼門が、リノベーションにおける気密性能の向上です。リノベーションでは新築のように梁と柱の結合部に先貼りシートを施工することができず、細かいところで非常に苦労するそうです。今回は、室内側のポリフィルムと、外壁側の透湿防水シートの2箇所で気密を取っています。室内側にポリフィルムを施工することでグラスウールの湿気対策をすると同時に、室内の空気が壁に透過するこ ..
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