札幌のリノベーション専門の工務店「アルティザン建築工房」新谷孝秀さんと設計事務所「アトリエ momo」の櫻井百子さんが、YKK APとコラボレーションして、通常よりも断熱性能と耐震性能を向上させる戸建リノベーションのプロジェクト、今回は「断熱・気密施工《開口部》」がテーマです。(前回記事はこちら)家を建てることにかかるCO2の総量をマイナスにするとても厳しい基準「LCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)相当」。この基準に相当する断熱・気密性能を達成するためUA値0.18W/㎡・Kの断熱性能、C値0.7c㎡/㎡を実現した断熱・気密手法を壁→屋根→基礎→開口部の4回にわたって部位別に紹介しています。今回は開口部の断熱・気密施工と気密測定についてです。開口部の重要性:まず、多くの読者にとって釈迦に説法で恐縮ですが、アルミサッシ複層ガラスの場合で、開口部から夏は74%の熱が流入、冬は52%の熱が流出しています。 そして、同じ室温の場合でも、天井、壁、開口部、床の温度によって、体感温度は全く違うものとなります。ですから、開口部の断熱性能は非常に重要です。そして、施工次第で漏水や気密の弱点となることもあるので、慎重に手がけましょう。開口部の断熱・気密施工:まずは、開口部の気密テープのとめ方です。1→3の順番で気密テープを貼ることで、水道(みずみち)ができる可能性を低くする。順番が後のテープは、前のテープを覆うように貼り、ピンホールができないように配慮する。外壁の防水を期待せずに、通気層の間に水が流れることも想定して、施工をするように心がけているそう。「窓のツバとタイベックを丁寧にとめたり、気密テープは下横上の順番で貼り、水の通り道をつくらないことが重要」と新谷社長そして、今回のAPW43 ..
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