前回は増税後に予定されている各種の支援策を解説しました。今回は、その内容を踏まえて、ケース別にどのような違いが出るのかを見ていきましょう。第1回、第2回の中では比較の一例として、「土地の購入有無による恩恵の違い」、「世帯収入の違いによる恩恵の違い」についてのシミュレーションを掲載しました。今回はまた違ったケースでのシミュレーションを中心に解説します。分譲マンション購入の場合、マンションの価格には土地部分と建物部分が両方含まれています。そして第1回で記したように、土地の購入に際しては消費税は非課税であり、建物部分のみに消費税がかかることになります。そのため、マンション購入の際は土地建物の購入のケース(第1回のAさん)に近いことになります。少し異なるとすれば、地域にもよりますが、一般的にマンションの購入価格の内訳では、土地の比率は住宅購入に比べて小さくなります。建物部分の割合が多くなる方(上記ではパターンC)が恩恵を受けにくくなります。そのため、上の図に示したように、同じ金額の建売住宅と分譲マンションを購入した場合とでは、受けられる恩恵に差があり、建売住宅を購入した人、つまり土地の割合が高い人(上図ではパターンA)の方がより多くのメリットを得られるケースも出てきます。たとえば、以下のシミュレーション事例では、Eさんは消費税増税2%分の負担増が、住宅ローン減税延長で全額カバーできていますが、建物部分の割合が大きいDさんは、その分消費増税2%分の増額インパクトが大きいものの、一方で「所得税・住民税の支払増額<住宅ローン減税延長分の控除額」という状況であることから、増税分の負担額全てをカバーすることが出来ていません(このDさんのパターンについては第2回「②所得税・住民税が少ない人のケース ..
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