17世紀の面影を残すアムステルダムの街並みオランダの首都アムステルダムは、美しい建物が数多く立ち並ぶ街。ルネッサンスからアールデコ調、アムステルダム派まで、建物好きにはたまらない景色にそこかしこで出会えます。その街並みは、経済発展著しかった17世紀頃にベースが作られました。旧市街を中心として、建てられた当時に近い雰囲気のまま残されています。その特徴は、ひとつひとつの建物がひょろっと縦に長いこと。多くの建物が密接しているのであまり気が付かないかもしれませんが、横幅が狭く、縦(高さ)と奥にたっぷりスペースをとる「うなぎの寝床」スタイルなのです。実は17世紀頃、オランダに「建物の間口の幅に基づいて計算される間口税」が導入されたため、税金逃れのために不自然なほどに幅の狭い家が建てられたことがその理由。その後、制度は廃止になりましたが、美しい昔ながらの景観を保つために、そのままの姿で残されているのです。古くなった外壁を修繕する際も、壁の色などには自治体が制限を設けています。アムステルダムで最も小さい家最も細い家には諸説ありますが、1738年頃に建てられたアウデ・ホーフ通りの家も「最も細い家」(小さい家)のひとつだと言われています。この建物は、幅2.02メートル、奥行き5メートルの3階建て。こちらから見ると、その細さがよくわかるのではないでしょうか。元々は職人の工房として活用されていましたが、その後に店舗兼住宅など用途を変えながら、数世紀にわたりアムステルダムの街角に佇んでいます。2014年からは、「Het Kleinste Huis」(最も小さな家)という名前のティールームになりました。またこの建物には、ドアが上下二段に仕切られ別々に開閉する「ダッチドア」(Dutch Door)も採用さ ..
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