この連載では、広告づくりにおける“なんとなく”を解消し、効果を理解しながら使えるちょっとしたテクニックについて、順を追ってご紹介していきます。前回(第5回)は、広告の中で特に伝えたい項目を際立たせるにはどうしたらよいかというお話でした。そもそも「際立つ」とはどういうことかといえば、その正体は「対比(コントラスト)」です。“他のものより”大きいとか、“他のものより”色が鮮やかなどという、何らかの“差”があることによって初めて、際立っているように見えるのです。ある項目を際立たせるために施した処置、例えばサイズを大きくすれば、相対的に他は小さく見えてきます。このように、広告内のいくつもの掲載情報それぞれが相互に影響し合うので、第3回で検討した情報設計を参照し、意図された対比をつくり出すことが肝心です。細かい部分部分に前のめりになりすぎず、広告全体を見渡す視点を心がけましょう。何が重要な項目なのかがすぐに判るということは、広告主として意図どおりに内容を伝える助けになるばかりでなく、広告のターゲットにとっても、探していたものをすぐに見つけやすいという意味で親切です。今回も、広告をもう少し親切にしてみましょう。ターゲットがたくさんの掲載情報の中で迷子にならないよう、ちょっとした工夫と注意点を認識しておいていただきたいのです。◆考えなくてもひと目でわかる対応関係に仕立てること前回の予告で「情報同士の関係性(従属)、または境界(分断)の表現」などと書きました。他によい書き方を思いつかなかったもので、なんとも硬い表現となってしまいましたが、難しい話ではありません。例えば、商品画像のすぐ脇に価格や説明文が添えられているのは、商品画像に詳細情報が「従属」しているものと解釈できますし、画像と情報が互い ..
この続きはA-PLUGに会員登録して
読むことができます!
A-PLUGは工務店様・リフォーム店様などの
建築関係プロユーザー対象の会員制サイトです。