前回お伝えしたように、「代沢の家」では、耐震性と開放性を両立する2つの耐震フレームが用いられている。この耐震フレームの概要についてお伝えする。http://www.ykkap.co.jp/products/reform/frame2/フレームⅡ耐震フレームの1つが、中断面集成材のボックス型フレームを土台上に設置する「フレームⅡボックス型」。もう1つが中断面集成材を用いた門型フレームを金物とケミカルアンカーで基礎に固定する「木質耐震フレーム門型」。いずれもフレームの両端には柱を設けることが必須となり、鉛直力を負担せず、水平力のみを負担する耐力壁となる。後者は基礎が必要になるので、使用箇所が1階に限られる。「フレームⅡボックス型」の設置の様子。フレームを既存土台と柱・梁の間に設置。コーチスクリューボルトで固定する。耐震フレームの活用方法設計上のポイントとしては、南側など開口部が集まっている面に採用すると、壁量と配置バランスを整えつつ、採光などを犠牲にせずにすむ。地震時に力の掛かる出隅にある開口部は、耐震補強時に塞いで耐力壁とするケースが多いが、これらの耐震フレームを用いることで、隅角部を固めながら、開口を確保することができる。また、「木質耐震フレーム門型」を用いることで、密集地に多い間口の狭い建物における店舗入口をの補強しやすい。
「代沢の家」では、「フレームⅡボックス型」を1階の窓周りに採用し、APW330を組み合わせた。こちらはオーソドックスな使い方だ。一方、「木質耐震フレーム門型」は、室内の大きな開口部と組み合わせて使っているのが面白い。「木質耐震フレーム門型」は室内の開口部に使用上の写真の竣工後の様子。大きな開口部を設けつつ、耐力壁にもなる施工上のポイントとしては、既存の ..
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