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2021/02/16 10:13 - No.1006


第7回 建物の揺れやすさ(その2)


動画でわかる!木造住宅の耐震性能
中川 貴文

2021/02/16 10:13 - No.1006

 



2021年福島県沖地震

2021年2月13日に福島県沖で震度6強を記録する地震が発生しました。被災された方には心よりお見舞い申し上げます。

第6回では建物の揺れやすさについて解説しましたが、今回の福島県沖地震で記録された地震動はどのような特徴であったか追記したいと思います。

次の応答スペクトル(地震の大きさを固有周期で表したもの:第6回参照)は宮城県山元町に設置された防災科研の地震計(後述)の記録データ(KiK-net山元)です。

KiK-net山元は震度6強を記録しました。応答スペクトルを見ると、0.4秒付近がかなり大きく揺れることを表しています。右の図で過去の地震動と比較していますが、JR鷹取と比較しても、0.4秒付近は大きな数値となっています。

しかし報道で知る限り建物自体の倒壊の報告は今のところ多くありません。

これは前回紹介した固有周期と大きく関係があります。


 
中川 貴文
京都大学生存圏研究所

2003年東京大学大学院修了後、民間企業を経て、2005年より国土交通省国土技術政策総合研究所及び建築研究所にて木造の耐震の研究に従事。2010年に「wallstat」の無償公開を開始。2018年より現職。2019年文部科学大臣表彰。博士(工学・農学)。

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