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2016/11/15 11:55 - No.1


第1回 断熱改修の可能性


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断熱改修の教科書
大菅 力

2016/11/15 11:55 - No.1

 

リフォームのニーズは、①生活改善、②機能・性能改善、③模様替えの3つに分けられる。このなかで②が優先順位の一番目にくる案件はそれほど多くなく①や③のおまけとして「予算の範囲で改善しておきたい」というケースが多くを占める。 

そうした機能・性能改善リフォームのなかで、比較的優先順位が上位にくるのが、断熱改修だ。

断熱改修が注目されているのは、3.11以降の省エネルギー(光熱費)に対する意識の高まりと、温度むらによるヒートショックなどの健康への悪影響が広く知られることになったことによる。また、省エネエコポイントなどの補助金制度に合わせ、窓廻りをはじめとする断熱改修工法が製品化し、普及したことも大きい。


シミュレーション技術の開発が求められる

断熱改修が支持を広げつつあるのは、リフォーム後に効果が伝わりやすいためだ。寒冷地においてはもちろん、温暖地においても冬の寒さを感じている建て主は非常に多い。さらに夏の暑さ対策まで含めると、沖縄や離島なとも対象となる全国的なニーズといえる。


東北に建つ築50年近い住宅。高齢の女性の一人暮らしで、冬場は局所暖房でしのいでいた。


上の写真の住宅を断熱改修しているところ。LDKと寝室を部分断熱改修した。


断熱改修後の様子。エアコン1台で快適に過ごせるようになった。

断熱改修の基本的な技術は確立されているが、元になる建物や暮らし方の個体差が大きいため、実際に設計や施工に落とし込んでいく際には、試行錯誤の部分が多い。

特に最もニーズの高い、特定のゾーンだけを断熱改修する部分断熱リフォームに関する設計や施工の手法に関しては、またまだ検証すべき要素が多い。

シミュレーションもこれからの課題だ。新築とは異なり、既存の建物の状態が解体前には分からないため、プレゼン時にリフォーム後の温度環境や光熱費を提案することが難しいからだ。

サーモカメラなどにより、既存の状態や断熱性能を非破壊で推定する手法が確立されれば、この分野はさらに伸びていくだろう。 本連載を通じて、こうした課題の解消につながる手法をいろいろ紹介していきたいと思う。




第1回 断熱改修の可能性

第2回 部分断熱の優先順位

第3回 300万円で「次世代レベル」に改修する

第4回 小屋裏で作業できるかどうかで費用が変わる

第5回 気流止めのポイント

第6回 気流止めに用いる材料

第7回 天井断熱は下屋の扱いに注意

第8回 天井断熱にはブローイングが向いている

第9回 床断熱は和室の気密にも注意する

第10回 窓廻りは真空ペアガラスか内窓か


 
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大菅 力さん
フリーランス

1967年東京生まれ。早稲田大学第二文学部中退後、木材業界雑誌の出版社を経て1994年株式会社建築知識(現 株式会社エクスナレッジ)入社。月刊「建築知識」、季刊「iA」などの建築、インテリア専門誌の編集長を務める。2010年退社。 現在フリーランスとして、季刊「リノベーションジャーナル」(新建新聞社刊)の編集長を務める。主な著作に「リフォーム 見積り+工事管理マニュアル」(建築資料研究社)、「世界で一番やさしい仕上材(内装編)」(エクスナレッジ)、「心地よい住まいの間取りがわかる本」(エクスナレッジ)などがある。

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