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2017/04/24 12:22 - No.92


第7回 天井断熱は下屋の扱いに注意


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断熱改修の教科書
大菅 力

2017/04/24 12:22 - No.92

 

今回は天井断熱の施工のポイントについてお伝えする。

天井の断熱施工は、既存の断熱材をそのまま生かすのが前提となる。断熱材を撤去すると、撤去の手間だけでなく処分費もかかる。断熱厚は関東であれば200㎜厚が目安になる。夏場の暑さ対策を重視する場合、あと50㎜増してもよいだろう。断熱材は裸のグラスウール16K100㎜を2枚敷き込んで200㎜断熱にするのが最も安価にできる。

天井に上がるには、点検口や押し入れ天袋の天井から入ることになる。点検口などがない場合、天井の一部を剥がして入る。剥がした部分は新たに点検口を設置する。

特に下屋部分の施工に際しては、点検口がない場合が少なくなく、そうした住宅では手間が増える。

天井に上がる部屋に貴重品や壊れやすいものがあれば、建て主に移動しておいてもらう。また、小屋裏で作業する際に照明器具が必要になるので、念のためコンセントの位置などを確認しておく。


下屋の気密ラインを保つ

注意点としては、小屋裏には火打ちや吊木、筋かいなど、断熱施工上の邪魔者が多いので、そうした部材をよける形状に断熱材をカットして、隙間なく詰めていくことだ。

この場合の作業としては、まず小屋裏で各種の部材と断熱材が干渉しない隙間の寸法を測り、その数値に基づき、下階で断熱材をカットするという段取りになる。1人でやるのは非効率なので、中心となる職人(大工)と手元の2人でやることになるが、それでも手間を要す。


下屋部分の防湿・気密の様子。天井と壁の双方に断熱材を充填し、防湿フィルムで覆う(写真提供:山善工務店[以下、同じ])


下屋部分は半外部となるため透湿防水シートで壁の部分をくるむ


シートのつなぎめはアクリル系のテープで処理をする


もう1つの注意点としては、下屋の壁の扱いだ。下屋は1階の天井が面しており、外壁と天井などの取合いにおける防湿・気密施工が不十分な場合、居室から下屋に水蒸気が浸入する可能性がある。それを防ぐ(改善する)ために、写真のように断熱した上で、新たに透湿防水シートを張って防湿・気密性を確保する。

上述の防湿・気密処理がしっかり施されていれば問題はないと思われるが、可能であれば、下屋の給気口と排気口を別々に設けるように改修すると、万全だ。その際、排気口に関しては下屋頂部に設けるようにしたい。





第1回 断熱改修の可能性

第2回 部分断熱の優先順位

第3回 300万円で「次世代レベル」に改修する

第4回 小屋裏で作業できるかどうかで費用が変わる

第5回 気流止めのポイント

第6回 気流止めに用いる材料

第7回 天井断熱は下屋の扱いに注意

第8回 天井断熱にはブローイングが向いている

第9回 床断熱は和室の気密にも注意する

第10回 窓廻りは真空ペアガラスか内窓か

 
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大菅 力さん
フリーランス

1967年東京生まれ。早稲田大学第二文学部中退後、木材業界雑誌の出版社を経て1994年株式会社建築知識(現 株式会社エクスナレッジ)入社。月刊「建築知識」、季刊「iA」などの建築、インテリア専門誌の編集長を務める。2010年退社。 現在フリーランスとして、季刊「リノベーションジャーナル」(新建新聞社刊)の編集長を務める。主な著作に「リフォーム 見積り+工事管理マニュアル」(建築資料研究社)、「世界で一番やさしい仕上材(内装編)」(エクスナレッジ)、「心地よい住まいの間取りがわかる本」(エクスナレッジ)などがある。

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